小説家・笙野頼子の最新情報をまとめたサイト。

お知らせ主体の近況報告

文・写真=笙野頼子 update:2020/02/22

お邪魔いたします

告知ばかりで、愛想のない近況報告です

ご無沙汰しているうちに新年どころか節分を超えてしまいました。

ご無沙汰の上に愛想がないだなんて

申し訳ありません

お知らせ1

群像に連載していた「会いに行ってーー静流藤娘紀行」

五月に講談社から刊行いたします。本書は

私一人の力というよりも多くの方のご指導とご好意で書かせていただいたと感謝しております。

装丁はミルキィ・イソベさん、挿画はサプライズありどうかお楽しみに

お知らせ2

書き下ろし長編「猫沼」を刊行いたします。時期未定しかし、おそらく一気に早く出します。

これをもちまして猫の写真集に代えさせていただきます。

猫写真は小冊子で書き下ろしに添える形を予定しています。

さて、このように長らくお待たせしました上に企画変更という結果になり申し訳なく?

読者の期待を裏切った?

ことを?お詫びする?のでしょうか?

しかしモイラからピジョンへの蘇りの物語ですよ二百六十枚。

ちなみにこの変更や書き下ろしになっている事情はもう少し後で説明いたしますので

どうかあと一年半ほどお待ちくださいませ

例の憲法を守るためのフィールドワークが終わったら

きっとどこかででご報告いたします

ミルキィさんにはまた、本当に助けられました感謝あるのみ。

お知らせ3

寒いせいもあって体調は最悪、外出は駅前まで週一の状態、しかしたとえ家の中を這っていても書いています。

書き出す直前はなぜか少しだけ機嫌悪くなります。でも書き始めてから書き上げるまでは心穏やかです。

仕上がれば当然上機嫌、といっても、家の中で休むか料理か、猫のブラッシングです。

ピジョンはガーゼ、絞ったタオル、櫛などを見せると喜ぶ猫です。猫エステです。

しかし庭で一緒に日向ぼっこしろというのには参っています、まだ寒いので。

膠原病の飼い主は猫より寒がり。

まあ人によって症状は違いますけれどもね。

猫沼は一か月半で書き上げました。この他にも、

夏に出す復刊本の著者解説を六十枚

佐倉市日本共産党後援会花しょうぶ通信のための、エッセイ千字

ちなみに何をどこから復刊するかはまだ内緒です

お知らせ4

最近また依頼が増えてきましたので告知いたします。

大変申し訳ありませんが、関西、東北、ニューヨーク等

遠方の講演はほとんど不可能なのでお断りしております。

一見健康に見えますが私は難病です。

四半世紀前からほぼそのような状態です。

ご理解ください。

あと、モモチさんはご好意で、かつ無償で、ファンサイトを運営してくださっていますが、そもそも

文壇外のお方です。関係者に対しても他の読者に対してもなんの義務もありません。お忙しい中でこの資料室に貴重なお時間を割いてくださっています。

ですので私についての依頼や問い合わせ等はすべて回答せず、放置してくださるようにお願いしてあります。

講演の依頼は出版社あてにお手紙やメールでお送りくださいしかし

上に述べたような事情でお断りすることがほとんどです。

特に今年は憲法の取材で全身の炎症値が上がり痛くてたまらず、仕事と猫の世話以外はできるだけ仰臥して生活してます。

(赤旗の対談は編集部がすべてをクリアできるように配慮してくださって、ぎりぎりのところで可能になっています・みなさんありがとう)。

なお、最近は版元さえ連絡や読者の手紙を放置してしまうこともありますので。

その点もどうかお含みおきください。

愛想のないお知らせばかりで失礼いたしました。昨年から

護憲にエネルギーを奪われてしまい、体調も悪化していますので。

何より、すべて終わるまではどのようなご報告もできませんので、

どうしても言葉少なになってしまいます。

読者の方にご心配いただいても今は詳細等申し上げることができず、心苦しいのですが

ともかく、同志からの身に余る支援と連帯に恵まれていますとだけお伝えしておきます。

この調査や研究自体に関して、なにも困ることもなく臆することもないという意味ですので。

結局、私は強運かもしれません。思えば危機になると必ず友達の救いの手がありました。

ある意味、今は幸福だとも思っています。こういうぎりぎりのときに私は代表作を書くことが多いです。

先月末は、三年ぶりの心臓エコー(動脈性肺高血圧症のスクリーニング他)も異常なしで終わりました。

本来はもうしなくてよいはずと思っていたのですが、最近あまりにも消耗がひどく、そのため肺高血圧ばかりか心臓弁膜症まで疑われてしまったので。でも、結局は両方ともなんでもなかったです。

ピジョンは良性腫瘍が一度潰れたのですが外傷性のもので、すぐ、無事に治りました

この猫は御飯がおいしいと「おぎゃーおぎゃー」と絶叫して喜び。

少しでも不満があると「きっえーい、ぐぇーおーう」と根気よくおたけびます。

要するに猫も人も毎日が真剣勝負です。

どうか皆さまも、コロナウィルス等にお気をつけて、一日一日を大切に

心からご多幸をお祈り申し上げます。

      笙野頼子

追記

以前から気にしていたシングルセックススペースの保守について

これは根本で反自由貿易と同じ問題(個人の身体、所有、聖域を守る)と考えて今後もずっと注視してゆきます。