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近況ご報告 十月分

文・写真=笙野頼子 update:2019/11/19

たびたびお邪魔いたします。

あいも変わらず体調最悪の中で執筆と仰臥の日々、とはいえ。

「憲法を守るための地道な取材」も続き、緊急で日米ftaにも反対しています。

綱渡りの毎日ですが、連作なんとか無事完結いたしました(刊行は講談社予定けっこう早く出します)。

なお佐倉市の災害三回については

台風十五号は群像十一月号で

十九号は群像十二月号で「報告」しています。

うちは停電一回で難を逃れました。

家の屋敷神様が守ってくれました。ちなみにこれはまったく私的な神棚であって公共性等は一切ありません。御神体は石ころですし、熊野丹丹大神という名前も自分でつけました。信仰の形式は伊勢神宮のお札を入れずに祀ることができる、荒神信仰です。原始宗教に設定してあるので神と祈る人は対等、ほぼ仲間です。

つまり戦争反対にはちょうどいい神です、同時にまた、そんなに完璧な神様ではありません。

最後に来た二十五日の大雨でバス路が浸水、タクシーも来ず、無理に歩いて筋肉を傷め、翌日家の中で転び歩くと激痛。

お医者さんの許可をもらいステロイドを増やして痛み止めを飲み、杖替わりの傘をついてその翌日には虎ノ門へしかし、コンピラ宮へは寄りません。日米ftaの一般説明会へ、そのすぐあとが校了

さて十一月ですが(続く)

近況報告十一月分

十一月十三日、国会衆議院議員会館前で行われた全国食健連と農民連の座り込みにお邪魔してきました。


コールさせていただき群像十二月号のfta批判部分を朗読しました。手に持っているのは、巫女鈴ですが、伊勢神宮とは何の関係もありません。

私は今本当に手足の具合が悪くて持っているものをぽろぽろ落とすのですが、座り込みの皆さんは大変親切で助けてくださいました。写真も全国食健連の方にとっていただきました。一瞬元気そうですが本当はよろよろしています。

七十年代の私は保守的な人間でした。しかし、今は右も左もなく弱肉強食のネオリベ時代です。というわけでネオリベ反対派です。ただいま共闘中です。

このネオリベラリズムは自由貿易のような世界レベルから女性専用スペースの個人防衛まで一律平等の仮面をつけながら、必要な聖域まで侵略します。この侵略に対し私は個人主義者として抗議したいのです。

とはいえ事態は緊急すぎ日米ftaは十九日に衆院本会議で採決されてしまうかもしれません。それでもできることをして、言えるところには意見を述べていきたいと思っています(女性専用スペースについても同じことです)。

なお、日米ftaの「内容」について、デマだのなんだのとネット上の議論を時々見かけます、しかしこれは奴隷契約に化ける可能性のある白紙委任状です、「追加オーダーね」、と言われて日本が承諾してしまえばそれで終わり。他、その内容について政府がいろいろ隠していたのも最近ばれています。

内容うんぬんよりもまず協定全体を断るべき。勉強します、という以前に、わけのわからない書類にハンコをついてはいけません

関心ある方は農民連女性部や全国食健連、内田聖子さんのツイッターをご覧になってください。

どうぞよろしくお願い致します。

       笙野頼子

追記1
ピジョンは元気で腎不全の症状は全く出ていません。しかし不思議にもクレアチニンの数値は高いままです。

口内炎までもなおっています。他の数値や尿も全部正常です。

毎日キドナを自分から食べ、そのほかにおやつをよこせと絶叫、若猫のように疾走しています。毛並みもご覧の通り

とはいえ結局心配ではあるので、様子を見ながら治療を続けていきます。

追記2
殺民売国条約、本日十九日衆院通過してしまいました。この後どうなるかどうすべきかはは諸説分かれているようですが
例えば田村貴昭議員は参院審議未了で廃案をと主張しています。

ちなみにこの案件、このままの会期だと自然承認ルールにはかからないようです。もし承認させようとしたら十二月二十日までの会期延長が必要らしいです
内田聖子さんのツイッターをご覧ください